ePub作ってみた

これまで電子書籍と言えばPDFファイルが標準的でしたが、
iPadiPhone上の電子書籍は、ePub形式が新たな標準になりつつあります。
試しに「現代経済学の直観的方法」の立ち読み部分を ePub形式に編集し直してみました >> 立ち読みePub版

ePub形式の中身については、以下のページがたいへん参考になりました。
>> 日本語Epubブックサンプル -- 横浜工文社
簡単に言えば、一定の書式で書かれたxhtmlの文書を ZIP圧縮して、拡張子を .epub にすれば出来上がりです。
逆に .epub というファイルの拡張子を .zip に変えて展開し、中身を見れば、およその構造は把握できます。

実際にePubファイルを作るには、"Sigil"という名前のエディタが役立ちました >> Sigil
Sigilの基本的な使い方は、以下を参考にしました。
>> Sigilの基本的な使い方(1)-- 月曜ジャーナル

Sigilを使って必ず問題となるのは、日本語の文字化けです。
以下のようにして、直接xhtmlのコードを書き換えることによって日本語を表示させることができます。

1.Sigil上でxhtmlコードが編集できるモードにする。
2.ページのはじめの方にある
  
  という行を探し出す。
3.上の行に
  
  といった記述を付け加える。
これで日本語でも表示できるようになります。

これで最低限 ePubファイルが作成できるのですが、かっこいいレイアウトを作るにはスタイルシート等をあれこれいじる必要があります。
ここのところは、かっこいいホームページを作るのと同じ感覚です。
ただ、とりあえず最低限見れる状態にしたいのであれば、見出しにヘッダタグ <h1>,<h2>,<h3>・・・を入れてゆけばよいと思います。
ヘッダタグを入れておけば、Sigil が自動的にヘッダタグの位置に基づいて段落分けをしてくれます。
([Toolsメニュー] -> [Toc Editor] から確認できます。)
<h1>の見出しは極端に大きいので、「現代経済...」の見本では<h2>タグからスタートしました。
「現代経済...」の見本は単にヘッダを付けただけの簡単レイアウトですが、まあ、そこそこ見れると思います。
レイアウトがめんどくさいという方は、とりあえずこの「簡単ヘッダだけレイアウト」をお試しあれ。

出来上がったePubファイルをパソコン上で確認するには、Adobe Digital Editions を使いましょう。
* Adobe Digital Editions >> http://www.adobe.com/products/digitaleditions/
インストールすれば、拡張子.epubの書類をダブルクリックで閲覧できるようになります。

iPad, iPhone などで ePubを読むのに便利なのは"STANZA"です。
* STANZA >> http://www.lexcycle.com/download
上のURL, あるいは App Store から "STANZA" をダウンロードし、端末にインストールしましょう。
作成したbPubファイルを STANZA に読み込むには、STANZA からURLを指定して、ePubファイルをダウンロードします。
つまり、ePubファイルはWi-Fiなどで接続されたパソコンか、インターネット上のホームページなどに置く必要があります。
STANZA に取り込んだ ePubファイルは、ページめくりの感覚で良い感じに読むことができました。
いまさらながら iPad, iPhone の操作性には感心させられます。